大妻女子大学 人間関係学部 共生社会文化研究所 - Institute of Inclusive Society and Culture

Institute of Inclusive Society and Culture, Faculty of Human Relations, Otsuma Women's University

お知らせ

所長メッセージ

所長の近影

ご挨拶

所長福島哲夫

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 すでに、「共生」という言葉が叫ばれるようになって久しい観があります。現代において、この、多様性を尊重したうえで異なった人々が共生していこうとする「共生社会の実現」をめざすことを否定する人はいないでしょう。けれども、これは言うは易く行うは難いことの典型でもあります。支援者や教育者、研究者が「共生できている」と思っても、それは思い上がりや「強者の独りよがり」であることが避けられません。

 大妻女子大学人間関係学部は1999年に設立されて以来、上記のような「共生社会の実現」を教育研究の目的に掲げ、社会学、心理学、社会福祉学の3つの学問領域から、共生社会の実現に資する人材養成と研究を行ってきました。けれども、本当の意味で正しくそれが推進できているかを改めて問い直す必要性を強く感じました。また共生社会の実現を阻んでいるものは何なのか、その文化的・社会的・心理的要因も含めて、まだまだ明らかにしなければいけないことが山積しているとも実感していました。このような思いから、2019年の学部設立20周年の節目で、共生社会文化研究所を設立いたしました。

 以来数年が経過しましたが、コロナ禍の影響もあり、まだまだ研究所としては模索状態です。言葉を変えれば、まだ無限の可能性を持った状態とも言えます。大学内外を問わず、近隣社会からも、多くのご指導ご鞭撻を賜り、研究・研修・啓蒙活動に邁進していきたいと願っております。

 どうかよろしくお願いいたします。

顧問メッセージ

顧問の近影

共生社会文化研究所の設立に寄せて

顧問村木 厚子

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 社会のあるべき方向性を考えるとき、私が大切にしてきた考え方は「包摂的成長」という概念です。この言葉に初めて出会ったのは、2014年のG20雇用労働大臣会合です。リーマンショックからの回復過程で、女性や障害者や若者などに良質の働く場を提供し、この人たちを社会の支え手とすることができた国だけが「持続的な成長」を実現できたという経験を踏まえ、すべての国が今後「包摂的成長」を目指すという決議を採択しました。この考え方は、以後G20において核となる概念として大切にされています。この後、OECDからは、「大きすぎる格差は成長の足を引っ張る」とする報告書が出され、さらには国連が採択したSDGsで「だれ一人取り残さない」が、その理念とされました。持続的成長のためにも、我々は「共生社会」を目指すべきだというのが今の世界の常識です。

 この共生社会を実現することが、日本にとってどういう意味を持つのか、どうすれば、その実現を加速できるのか、そのために社会のさまざまな現場で我々はどう行動していけばいいのか、こうした問に私たちはまだ十分な答を持っていません。今般創設した「共生社会文化研究所」は、皆様と一緒にこの問の答えを求めていくための研究所です。多くの皆様と、心躍る、豊かな「協働」ができますよう私共は全力を尽くしたいと思います。みなさまのご協力を心からお願い申し上げます。

2023年度 研修ワークショップ等のご案内

地方自治体が主導する農福連携の成果に関する研究~プログラム評価の手法を中心に~

地域生活支援を行っている福祉専門職に対する実践力・研究力を向上させるためのワークショップ

ソシオエステティックの普及・啓発に関する講演・ワークショッ プ

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