プレスリリース
大妻女子大学 共生社会文化研究所が発達障害、グレーゾーンなど就職に困難を有する学生と企業とのマッチングを支援するプロジェクトを発足 〜産・学・福が連携した関東初の就職マッチングイベントを実施〜
2019年9月26日
大妻女子大学共生社会文化研究所(東京都多摩市 所長:小川浩)は、2019年2月頃、多摩地域を中心とした、発達障害及びグレーゾーン学生など就職に困難を有する学生と企業とのマッチングを支援するプロジェクトを発足。2019年9月〜2020年1月に企業、大学、福祉関係者を対象とした計4回の連続セミナーを開催し、就職や定着についての課題や解決策を検討、2020年2月頃には、発達障害及びグレーゾーン学生など就職に困難を有する学生に向けた関東初の就職マッチングイベントを、産・学・福が連携して実施します。
発達障害及びグレーゾーン学生の就職、定着率向上を支える仕組みの必要性
発達障害のある学生は就職活動で困難を経験することが多く、日本学生支援機構※1によると、発達障害学生の就職率は48%となっています。手帳を持たないグレーゾーンの学生も含めるとこの割合はさらに少なくなると考えられます。彼らが孤立しないための支援が必要な一方、大学では支援体制や専門性を有する支援員が不足しているところも少なくなく、福祉機関でも手帳を持たない学生は支援が難しいなどの現状があります。企業側も、法定雇用率の引き上げや労働人口減少などを背景に、発達障害及びその疑いのある人材の採用を検討するところが増えているものの、受入経験に乏しく、採用の進め方や選考方法に苦慮しています。さらに、一般企業における精神・発達障害のある人の入社1年後の職場定着率は3分の1程度※2となっており、採用後の定着にも課題が見られます。これらを踏まえ、発達障害及びグレーゾーン学生など就職に困難を有する学生を送り出す大学、支援する福祉機関、受け入れる企業それぞれのネットワーク構築、マッチングを支援する仕組みが必要と考え、当プロジェクトの発足に至りました。
「平成30年度大学、短期大学及び高等専門学校における障害のある学生の修学支援に関する実態調査結果報告書」より算出
障害者職業総合センター「障害者の就業状況等に関する調査研究」(2017)より算出
大学・企業・福祉機関が連携した関東初のマッチング支援の取り組み
連続セミナーでは、大学、企業、福祉(就労支援)関係者が登壇し、発達障害及びグレーゾーン学生の就職に関する課題を共有すると共に、関係機関の役割や連携の在り方、就職につなげるための具体的な方策などについて意見交換を行います。特に10月20日(日)は設立記念セミナーとして、当研究所顧問の村木厚子より「働くことを通して考える共生社会〜誰もが生き生きと働ける社会を目指して〜」と題し、社会や職場環境の在り方を共に考えるための話題提供を行います。セミナーを通して関係者の連携を深め、その集大成として2020年2月頃に発達障害及びグレーゾーン学生など就職に困難さを有する学生と企業の就職マッチングイベントを実施します。これまでは企業やセーフティーネットとなる社会資源に繋がる機会が少なく、進路が決まらないまま卒業を迎えていた発達障害学生及びグレーゾーン学生を、多摩地域の大学、企業、福祉が一体となってマッチングの機会を創出ししていく、関東では初めての試みとなります。
- 問合せ先
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大妻女子大学人間関係学部共生社会文化研究所
開催概要
- イベント名
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就職に困難を有する学生と企業とのマッチングを支援するプロジェクト
- 日程
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- 第1回 2019年9月27日(金)18:00〜20:00
- 第2回 2019年10月20日(日)13:00〜16:00
- 第3回 2019年12月6日(金)18:00〜20:00
- 第4回 2020年1月24日(金)18:00〜19:30
- マッチングイベント 2020年2月予定
- 場所
- 大妻女子大学多摩キャンパス